終売となった駅弁の記録 ~鉄宿別館~

既に販売が終了してしまった駅弁の記録を残します

ジャマイカ風BBQジャークチキン弁当

ジャマイカ風BBQジャークチキン弁当(東京駅など)・・・驚き!ジャマイカの味とは!

駅弁で世界旅行」をコンセプトにした、シンビーノとのコラボ駅弁第3弾です。期間限定で、2017年の夏季に販売です。今までもこのシリーズは楽しみに購入させて頂いており、

・南仏風ブイヤベースごはん弁当
・ルーロー飯の台湾風弁当

 
の2種類をじっくりと味わったのでした。今回のコラボ駅弁は、フランス、台湾と来て、中米はジャマイカです。まさかジャマイカのようなマイナーな地を選ぶとは、驚きです。いったいどんな味になるのでしょうかね?(下記は、駅弁の掛け紙の裏側の世界地図です)

 

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外観は、こんな感じです。掛け紙がジャマイカの国旗の色になっています。

 

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なお、その後は掛け紙がリニューアルされて、このようになっています。こちらのほうが中が分かって買いやすいですよね。ジャマイカって言われても、全く想像付かないですものね。

 

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開封したところを動画で撮影したのは、以下の通りです。お時間が無い時はこちらをご覧ください。

 

購入データ


<購入場所>
大宮駅の駅弁屋旨囲門にて購入。(改札内


<購入日時>
2017年7月2日、午後2時過ぎに購入。


<価格>
1100円(税込み)
ラベル表示

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<販売>
株式会社日本レストランエンタプライズ
東京都港区高輪二丁目19番13号 高輪センタービル
http://www.nre.co.jp/ekiben/tabid/236/pdid/
170101JAVAJamaica/brnid/73/Default.aspx


<製造>
株式会社大船軒
神奈川県鎌倉市岡本2-3-3

 

想像できなかったが、食べてみるとこれは秀逸だと思える駅弁

 

私は世界各国の料理にやや関心があるので、ジャマイカ味の駅弁に、興味津々でした。もう、かなり楽しみにして駅弁を自宅に持ち帰り、ワクワクしながら開封しました。開けてみると、「おー!確かに日本風なものではないな、不思議な感じ!」というのが第一印象でした。

 

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この駅弁、もっとも目に付くのは鶏肉です。ジャークチキン(鶏のスパイシーBBQ)が、ライスの上に乗っています。ジャークチキンとはジャマイカの郷土料理で、複数のスパイスやハーブで味付けした焼き鳥、というイメージでしょうか。

 

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お品書き
・ジャークチキン
・ライスアンドピース
・スタンプアンドゴー
ひよこ豆と枝豆のサラダ
エスコビッチフィッシュ
・マクレルランダウ

 

食べてみると、脂っぽくてプリプリした印象がまずあって、食べるほどに香辛料の複雑な味わいが幾重にも交差する感じです。決して辛いというものではなくて、奥深さがありますね。こんな味を駅弁で提供することができるとは、かなり驚きました。

 

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ジャークチキンを受けるのが、ライスアンドピース(ココナッツミルクで炊いた豆&ガーリックごはん)です。こちらもジャマイカカリブ海諸国の伝統料理でだそうです。

 

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本来は箸で取るものではないでしょうが、駅弁ですから、あくまで箸です。この豆、何だろう。原材料表記には豆としか書かれていません。黒大豆ではないかと想像します。

それが、ココナッツミルクで炊かれていて、ガーリックの味覚も合わさって、実に異国情緒を感じるライスでした。お米の料理の幅が広がるので、こういったライスの食べ方、僕はとても好きです。思ったよりもずっとあっさりとしていて、コッテリ味のジャークチキンとのバランスが取れますね。

 

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エスコビッチフィッシュ(揚げた白身魚と野菜のマリネ)と、スタンプアンドゴー(トウモロコシの粉とタラの身のお焼き風)です。

奥の黄色いほうが、スタンプアンドゴーなのですが、この味を日本人に伝えるのは難しいですね。タラの身をトウモロコシの粉で揚げたもので、コクのある揚げ物、といったところでしょうか。

 

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こちらがエスコビッチフィッシュのほうで、要は南蛮漬けですね。味としては普通にマリネ風であり、玉ねぎと共に口の中がサッパリします。油っぽいのがジャマイカ料理なので、日本人としてはこういう酢の味覚が入っていると、一息付けますね。

 

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マクレルランダウン(酢でしめた鯵のココナッツミルク煮)と、ひよこ豆と枝豆のサラダです。左側、酢締めの鯵をココナッツミルクで包んだお料理は、本来は鯖を使うもののようですが、ここでは鯵を使っています。量的に鯵がちょうど良いという理由と、大船軒製造ですから、 伝承・鯵の押し寿司のような鯵の駅弁にこだわりがある駅弁屋さんらしい工夫なのかもしれません。

豆料理は、海外ではよく出てきます。ひよこ豆など、久しぶりに食べました。ただしこの部分は枝豆の占める割合が高く、ハーブで味付けされているものの、こてこてのジャマイカ料理という感じではありませんでした。普通に枝豆を食べている感覚で頂けました。

 

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ジャマイカ料理の駅弁が、どの程度日本人の口に合うのか分かりません。しかしながら、かなりチャレンジ精神あふれた駅弁であり、こういった取り組みを高く評価したいです。

実際に味としてもじゅうぶんに美味しく、たまには変わった駅弁を食べたいという人だけでなく、広く一般の人に、味わっていただきたい駅弁の一つです。

なお今回、コラボ駅弁の特典として、シンビーノのペットボトルを1本貰いましたが、白をセレクトして、これは失敗でした。ジャマイカ料理のようなこってりタイプの食事には、赤のシンビーノのほうが合いますね。