終売となった駅弁の記録 ~鉄宿別館~

既に販売が終了してしまった駅弁の記録を残します

浅草牛すき焼き弁当

浅草牛すき焼き弁当(東武北千住駅・浅草駅)・・・関東風の牛肉を味わえる

トレインビューホテルの部屋で駅弁を食べながら鉄道を眺めるシリーズ、今回は南千住駅前のビジネスホテルサンパレスに宿泊したので、駅弁もすぐ隣の北千住駅で購入しました。

北千住は駅弁の販売はありませんが、東武北千住駅は特急が頻繁に発車するので、特急電車の発車ホームの入口辺りに駅弁売り場が有って、穴場的存在です。

この度は、東京らしい駅弁、浅草牛すき焼き弁当を買いました。(同時に、超絶品の焼き鳥丼も買っています。) 牛のすき焼き駅弁ではJR東日本フーズ製造の牛肉弁当があって、あちらは少々残念な結果になりましたので、さて今回はどうなりますか。

浅草牛すき焼き弁当の外観と掛け紙


外観的には、特に問題は無さそうです。ちょっとしたお土産にもなりそうな包装ですよね。駅弁らしく

 

台湾排骨弁当は想像よりもはるかに美味しくて驚き

 

鉄道の見えるホテルで駅弁を食べるというのがどういう事なのかが分かる動画を、まずはご覧ください。EF65電気機関車牽引の貨物列車が、隅田川貨物駅を推進運転するところを見ながら、この牛すき焼き弁当を開封したのですから!




改めて写真で見ると、こんな感じです。関東の料理は醤油をたっぷりと使うのがポイントです。しかし下手をするとしょっぱいだけだったり、タレでギトギトになってしまいかねないので、料理人の腕前がハッキリ分かります。

一目見た感想としては、これはただの塩辛い味でしかないのかと思いました。色合い的に、いかにも関東風のすき焼きの見た目ですものね。でもよく観察すると、玉葱の配置にこだわりを感じます。しらたきの分量もほどよくて、あくまで牛肉が主役なのを忘れていません。

浅草牛すき焼き弁当の中身


牛肉のどアップ写真。恐る恐る食べてみると、・・・美味しかったです! 「なんだ、普通に美味しいじゃん!!」と心の中でつぶやき、タレの染み込んだご飯と一緒に、ガッツリと食べさせてもらいましたよ。関東風なので多少、味付けが濃いとは思いましたが、それが関東のすき焼きの味でもあるので、これはこれでOKだと思います。

浅草牛すき焼き弁当の牛肉と玉葱


この写真。ほら、やっぱり味が濃そうでしょ? 味は濃いんだけど、牛肉の旨みもしっかりと残っていました。肉の厚みは、すき焼きはもともと薄いものなので、まあこんなもんでしょうかね。吉野家の牛丼の牛肉の厚みと同程度です。

浅草牛すき焼き弁当の牛肉


こちらは副菜部分。先に記したとおり、しらたきがしっかりとわき役に徹しているのは感心します。しかもこのしらたき、牛の旨みをたっぷりと吸い取っていて、これだけでご飯が進みます。

厚焼き玉子は割合淡白な味わいで、濃厚な牛肉に対して非常にバランスが取れています。ユニークなのは生麩が入っている事(右側のやつ)。胡麻入りで、とってもモチモチしていて、食感を楽しめます。生麩入りの駅弁は経験が無いし、面白いなと思いました。

浅草牛すき焼き弁当の玉子焼き、生麩


最後にもう一度、全体写真を。改めて見ても、すき焼きの弁当として高いレベルで合格点を出せると思います。東京に来た思い出に、特に東武鉄道で旅をするのであれば、ぜひ堪能してみて下さい。

浅草牛すき焼き弁当


なお、販売は東武商事ですが、製造は宇豆基野(うずきの)さんが行っています。このお店の駅弁は全て美味しいです。なつかしの18品目弁当なども、東京の駅弁とは思えないクオリティでしたので、見かけたらぜひ食べてみて下さいね。


(2016年10月、東武鉄道北千住駅で購入。1000円。)

焼き鳥丼

焼き鳥丼(東武北千住駅・浅草駅)・・・ビールが飲みたくなる最高の焼き鳥弁当だ

ワタクシ、窓から鉄道の見えるホテルに宿泊してぼんやりと列車を眺めるのが趣味でして、その思いを凄まじいレベルで叶えられる超絶ホテルの、南千住駅前、ビジネスホテルサンパレスに宿泊した際に購入して、部屋で食べた駅弁が、東武北千住駅で購入した焼き鳥丼です。

こんな風にして、まどから貨物列車などを眺めながら食べる駅弁の味は、最高です。昨今、気軽に車内で駅弁を食べることが出来なくなりつつあるので、苦肉の策としてこんな事をやってます(^^♪

鉄道の見えるホテルで駅弁を食べる風景


それにしても焼き鳥丼、こんな見た目なんですよ。あまりにもアッサリしすぎではないでしょうか? 人によってはコンビニ弁当と勘違いしかねません。日本一素っ気ない外観の箱根山海弁当(小田原駅に次ぐレベルです。。。

焼き鳥丼(東武北千住駅・浅草駅弁)の外観


すみません、かなり青みがかった写真になってしまいました。輪ゴムを取り外して割り箸を下に並べた写真になります。

焼き鳥丼(東武北千住駅・浅草駅弁)の外観


蓋の上に乗っているのは、ビニール袋です。レジ袋と同じような大きさの。これ、食べ終わった後にゴミをまとめやすいようにしてくれているのです。非常に細かい気配りですね。これは非常に感心しました。

 

台湾排骨弁当は想像よりもはるかに美味しくて驚き

では早速、開封してみたところです。開封と言っても、プラスチックの蓋をパカンと開けるだけなんですけどね。鉄道の見えるホテルで駅弁を食べる楽しみをイメージできるような動画と共に、ご覧くださいね~。




ネーミングもあまりにも素っ気ない「焼き鳥丼」なのですが、蓋を開けると想像以上にボリュームが豊かなのに驚きました。丼飯の名の通りです。

タレ味の焼き鳥塩味の焼き鳥つくね、そしてレバーです。他には見た通りですが、厚焼き玉子、焼きネギ、蓮根、ピーマン、パプリカなどです。そして私の直感は、「これは!想像よりもはるかに美味いぞ!!」です。

焼き鳥丼(東武北千住駅・浅草駅弁)の中身


まず最初に口にしたのは、タレ味の焼き鳥です。・・・・!!! これは駅弁の焼き鳥の味ではありません。しかも冷めた焼き鳥でここまで美味いって、どういう事なんでしょうか!!??

続いてつくね。つくねも実に上手い。パサつかず、くど過ぎず。焼き鳥にかかったタレの光沢が食欲をそそります。焼き鳥→ごはん→つくね→ごはん→ピーマン→厚焼き玉子→焼き鳥→焼きネギ、といった風に、超絶にご飯が進みます。と同時に、ビールを心から欲します。

焼き鳥丼(東武北千住駅・浅草駅弁)のタレ味とつくね


次に塩味の焼き鳥。これまた超絶に美味い。タレで誤魔化せない分、鶏肉の美味さが引き立ってないと残念な味になるところ、完璧な料理をしています。鶏皮にゼラチン状になった部分、ご覧いただけますでしょうか。このプルプル感がストレートに伝わってきて、思わず絶句。

焼き鳥丼(東武北千住駅・浅草駅弁)の塩味


塩味を食べたら、更にはレバーのほうを。たまらんですね。このタレが染み込んだご飯だけで、軽く一杯行けちゃうくらいの美味さです。つーか、レバーも入ってるなんて凄すぎませんか? 思い出しても鶏のレバー入りの駅弁は、山形・新庄駅の最上のとりもつ弁当以来です。

鶏肉弁当ですから、玉子焼きも異様に合います。ハッキリ言って、この駅弁はまともな料理屋さんにしか作れないような味わいになってます。

焼き鳥丼(東武北千住駅・浅草駅弁)のレバー


それにしても、こんな素晴らしい駅弁が、まるでコンビニ弁当のような見た目で販売されているのですから、困惑してしまいます。

焼き鳥としてはもちろん日本一レベルで、首都圏で有名な国技館やきとりなんて、足元にも及びません。あれは人気はあるが美味しくない。それに比べたらこの焼き鳥丼の美味さを、ぜひ皆さんに知ってほしいと思いました。(リンク先では武士の情けで、それとなく褒めてはいますが・笑)

浅草駅とか東武線の北千住駅などでこの焼き鳥丼を購入して、そしてビールもロング缶を1本買って特急スペーシアの車内でグビっと飲んだり食べたりしたら、これはもう極楽ですね。そのくらいのレベルの高い駅弁だと思います。

全国的に、私鉄の駅弁は珍しいです。ぜひ東武鉄道を利用する際には、あるいは地方から首都圏にお出かけの際は、ぜひ食べてみて下さいね。


(2016年10月、東武鉄道北千住駅で購入。900円。)

なつかしの18品目弁当

なつかしの18品目弁当(浅草駅、北千住駅

東横イン前橋駅前に宿泊して登利平の鳥めし弁当(竹)を食べたのち、群馬の貴重なローカル私鉄、上毛電鉄に20年ぶりに乗車して、下記のような感じで楽しんできました。




赤城駅から久しぶりに東武鉄道の特急「りょうもう」号に乗車して、北千住駅で下車。東武線の電車を色々と眺めていた時に気がついたのが、この売り場。特急列車専用ホームの手前の、目立つのか目立たないのか分からないような場所にあります。

東武北千住駅の駅弁売り場


普段は私鉄の駅弁は全くフォローしていないので、自分的にはかなり、意表を突かれた思いです。さてどうしたものかとお店を見てみます。下記のようなラインナップが見受けられます。

東武北千住駅の駅弁売り場で売られている駅弁


ん??見覚えのある駅弁も多いな。と思ったら、JR東日本フーズの駅弁と、東武鉄道の浅草駅と北千住駅で弁当を売る東武商事の2社の駅弁を、ここで売っているのでした。

今この画像を見ると、「男弁当」などという謎の駅弁を売っていますね・笑。どうしてそれを買わずに、なつかしの18品目弁当にしたんだろうか? 売り切れていたのかな? 今となっては覚えていません。今度また、訪問してみようと思います。


(2015年12月14日、東武北千住駅で購入。1000円)

 

なつかしの18品目弁当を食べてみた感想

ところで、何が「なつかし」の18品目弁当なんでしょうかね? 駅弁の掛け紙には何も書いていないし、店頭でも何の解説もありません。

なつかしの18品目弁当の外観・掛け紙


開封してみました。嬉しいことに、きちんとお品書きが入っています。これが有るのと無いのでは、印象も違いますし、駅弁を食べる時の楽しさも違います。東武商事にお弁当を卸しているゆば料理屋さん、宇豆基野(うずきの)さん、ナイスな仕事っぷりです。でも結局、何が懐かしいのかは分かりませんでした・笑。




中身は、18品目という品数豊富な幕の内弁当、と言ったところです。ただし、甘く見てはいけません。幕の内弁当としては、相当に上品かつ美味なる味わいです

鶏のから揚げが入っていますが、そこらへんの唐揚げ弁当よりもはるかに美味いです。全てのおかずが、全体のバランスを崩さずに、調和をもって並べれていて、感心します。

なつかしの18品目弁当の中身


手前側にゆばの含め煮が配置されていて、さすがゆば料理屋さんの駅弁ですね。煮物なんかも、首都圏で最大手クラスのJR東日本フーズの駅弁とは違って、よほど好ましいです。

なつかしの18品目弁当が美味しい


なお今回は、上州赤城山の麓からはるばる北千住まで来たという事で、実は赤城駅で群馬の地酒を買ってきました。地酒&駅弁という、贅沢な組み合わせで、きちんと作られた「料理」を堪能しました。

特別純米酒、赤城山

(2015年12月14日、北千住駅で購入。1000円)これで1000円とはお得