終売となった駅弁の記録 ~鉄宿別館~

既に販売が終了してしまった駅弁の記録を残します

真田御膳

真田御膳(上田駅小諸駅)・・・全て信州の山の幸で完成されている駅弁

※製造元が2016年12月末で廃業したのに伴い、販売終了となりました。

 

北陸新幹線しなの鉄道の乗換駅である上田駅。2016年は大河ドラマ真田丸で、大いに賑わっています。そんな上田駅に、今、最も似合う駅弁が、真田御膳と幸村戦べんとうの2つです。

下記は、上田駅の駅舎の1階にある、土産物売り場に設置された駅弁売り場です。上田駅では、小諸の駅弁業者、ひしや弁当店さんが駅弁を販売しています。以前、小諸駅前のひしや弁当店を訪問して購入した栗おこわ弁当も並んでいます。

 

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土産物売り場の入口にある、真田の甲冑のディスプレイです。なかなかのカッコ良さです。その足元に、真田御膳と幸村戦べんとうも展示されており、駅弁ファンとしては大変嬉しいです。ブームの間に、できる限り沢山売れるといいなと思います。

 

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購入した真田御膳の外箱です。上田城の櫓が、イラストで描かれています。この駅弁を買う直前に上田城を見物してきたので、余計に嬉しい気持ちですね。

 

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今回は幸村戦べんとうの他に、信州牛すきやき弁当も欲しかったのですが、そんなに食べられないので、悔しいですがそれは次回の旅の楽しみにとっておきます。

 

六文銭が見事、そしてちょっとした工夫も施されていて見事!

この真田御膳、開封すると、真田家の家紋である六文銭が目に飛び込んできます。レストラン列車のろくもん洋食コースのランチでも、メインディッシュは六文銭をイメージした料理が運ばれてきましたし、やはりこのマークは目立ちますよね。

 

 

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お品書きは、ご飯、きのこご飯(しめじ、ひら茸、なら茸)、天ぷら(しめじ、馬鈴薯ししとう、他)、煮物(筍、ごぼう、こんにゃく)、牛肉煮、鶏照り焼き、サラダ、鮒(ふな)甘露煮、金時芋になっています。

 

感心するのは、これらのメニューは全て、山の幸で作られているという事。1つも海の幸は含まれていません。私はこういう地の物を食べられる駅弁が大好きで、すっかり嬉しくなりました。

 

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しかも、どれをとっても味が美味いのです。沢山売れるわけではないのでしょうけど、だからこそ手作りなのでしょうね。日本レストラン(東京)の駅弁のように、給食センターの味みたいになっておらず、本当に素晴らしいです。

 

そして美味しい駅弁に、真田幸村の姿も可愛い信州の地酒ですよ。大人になって良かったなという瞬間です。もちろん、酒なんて無くてもとても美味しい駅弁であることにかわりはありませんが。

 

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山の幸として感動するおかず、フナの甘露煮です。小ぶりですが、フナを駅弁で食べるなんて、なかなか経験できません。仕入れなど安定せずに苦労するところだと思いますが、ぜひこういう伝統的な食材を継続していただきたいなと思います。

 

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それと大いに驚いたのが、あんずの天ぷらです。あんずはけっこう苦手な食材で、峠の釜めしとかシウマイ弁当にわざわざ入れないでくれとお願いしたいくらいなのですが・笑、天ぷらにすると意外に美味しいという。これも、山の幸を極限まで楽しもうという工夫の表れです。

 

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という事で、以上、真田御膳のレビューでした。上田を訪問された際は、ぜひ駅弁を買っていただいて、新幹線から見放された小諸駅前で頑張っているひしや弁当店さんの駅弁を、応援して頂ければと思います。

 

下記のリンクを開いていただくと、かなりのラインナップがあって、嬉しい限りです。その全てが売られているわけではないので、希望するものがあったらあらかじめ電話で予約しておきましょう。


(2016年7月19日、上田駅で購入。1080円)

幸村戦べんとう

幸村戦べんとう(上田駅小諸駅)・・・野戦をイメージした見事な駅弁(終売)

※製造元が2016年12月末で廃業したのに伴い、販売終了となりました。

 

北陸新幹線上田駅。改札を出て、コンコースを下りた1階の土産物売り場の一角に、駅弁が売られています。売られているのは小諸駅前のひしや弁当店さんが調製する駅弁です。

下記が、その土産物売り場の入口です。大きな駅弁ののぼりが飾られています。駅弁ファンとしては大変嬉しいです。

 

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真田家の甲冑と共に飾られている、幸村戦べんとうと真田御膳。実に良い感じです。

 

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真田御膳と異なり、幸村戦べんとうは駅弁の掛け紙を収集する事もできます。私は蒐集

癖はありませんが、掛け紙を集める人にとっても嬉しい駅弁です。

 

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今回は、上田城に行って真田丸大河ドラマ館を見物してきた直後だったので、この駅弁を見つけた時は狂喜乱舞しました・笑。真田丸の大ファンでして。掛け紙に書かれている通り、真田一族の戦いに思いを馳せつつ、堪能させていただきました。

信州ブランド・山の産地が満載の駅弁

さて、幸村戦べんとうを開封してみます。信州ブランドのこだわり弁当という記載がありますよね。信州黄金シャモとか、千曲川サーモンが入っているようです。千曲川サーモンはろくもん洋食コースのランチの前菜にも出てきました。地元が積極的に売り出しているんですね。

 

 

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改めて写真でじっくり見てみると、本当に山国の雰囲気がよく出ています。真田御膳と同様、全て信州の山の幸で作られている駅弁です。真ん中にドーンと配置されているおにぎりが、戦の際のお弁当を連想させます。

 

この駅弁には、お品書きとかお弁当としての由来が記された紙切れが入っているので、とても親切です。野戦をイメージした弁当なんですね。イメージ通りです。

 

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おにぎりは、山菜栗おこわおにぎり、きのこおにぎり、しそ入りおにぎりです。笹に巻かれていたりするので、野趣が溢れて素晴らしいです。(箸で頂きましたが)

 

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信州ポークとエリンギの信州味噌風味です。ししとうを添えて。実に美味かった。

 

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信州地鶏黄金シャモの醤油麹焼きです。絶品。

 

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同じく信州地鶏黄金シャモの照り焼きと、千曲川サーモンの塩焼きです。ご飯に合う合う。ちなみにご飯は飯山産コシヒカリで、どういう意味か分かりませんが幻の米と言われているらしいです。

 

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真田御膳と両方味わってみると、どちらが上なのか全く甲乙つけがたい駅弁ですね。信州・上田に訪問の折には、ぜひ味わっておきたい駅弁と言えます。


(2016年7月19日、上田駅で購入。1200円)

特急あずさ誕生50周年記念弁当

特急あずさ誕生50周年記念弁当(小淵沢駅茅野駅)・・・外観だけでなく味も最高!

小淵沢駅の駅弁は、美味しいものが勢ぞろいしています。高原野菜とカツの弁当が大好きで、この駅弁屋さん、丸政さんのお弁当は何度も食べています。

今回は所用で新宿駅に行った折に、鉄道ファンが喜ぶような特殊な外観の駅弁、特急あずさ誕生50周年記念弁当を発見して、即座に購入しました。この時はあわせて丸政さんのサンドイッチ駅弁、清里高原カツサンドも購入しています。

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どうです、この外観は。今は亡きボンネット型の181系電車を模した外箱が、非常にユニークです。「よくぞ作ってくれた!」という気持ちになります。お子様連れの鉄道ファンの方とか、最高に喜ぶんじゃないでしょうか?

 

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外箱の上部に書かれた「誕生50周年」という文字と、中央東線の路線図です。ここは昔に倣って、「中央東線」と表現したくなりますね。

 

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それにしても、特急あずさ号も既に50年も走っているのですね。そんなになるのか。あずさ号の活躍の陰に隠れて姿を消していった、「急行アルプス」なんてのもかなり魅力的なので、値段を高くしても良いので「急行アルプス惜別弁当」なんてのも、作って頂きたい気分です。

なお今回の特急あずさ誕生50周年記念弁当は、2016年の10月1日から12月末までの限定販売になります。見逃し難い駅弁なので、ぜひ購入してみて下さい。小淵沢駅茅野駅で販売となります。

新宿駅でも売られているようですが、その後に私が何度か新宿の駅弁売り場を訪問した際には、全く姿を見かけませんでした。店頭に並ぶと、もしかしたら瞬時に無くなるのかもしれません。

食べたら非常に美味しくて、かなり驚きました

 

では、中を開けてみましょうか。181系特急型車両の後ろの部分を引っ張り出すと、駅弁の中身の部分が姿を現します。そして紙の箱の中に、プラスチック容器の駅弁「本体」部分が納められていて、同時にお品書きもその上に乗っています。

 

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中身そのものを撮影したのがこちら。パッと見、単なる普通の駅弁のような感じがします。販売時期のせいか、秋を感じさせる見た目でもあります。

 

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が、一口食べて、驚きました。「美味い!!!」・・・美味いのです。下の写真は甲州ワインビーフすき焼きです。今まで食べた中で、最も美味しいすき焼き駅弁です。この部分の下には白ご飯が有って、お肉とご飯を一緒に食べると、食欲を止めることが出来ません。

 

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この部分は、甲州ワイン豚のソースメンチカツです。これも美味い~~! メンチカツとしては最上位クラスに入る旨さです。ソースがたっぷりかかっていますが、メンチカツの味覚をむしろ引き上げてくれて、これもまたご飯が進むおかずです。実に困る。

メンチカツの左隣にあるお肉は、信州牛の炭火焼肉です。先ほどのすき焼きとは風味が顕著に違っていて、全く食べ飽きることなく頂くことが出来ます。

 

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信州牛炭火焼肉の下には、なんと松茸ご飯が敷いてあります。松茸本体は、牛すき焼きの左側に写っていますね。今どき松茸は非常に贅沢で、きのこの味が付いたご飯と炭火焼肉が美味さの相乗効果を発揮しており、実に見事なハーモニーと言えます。

再度、特急あずさ誕生50周年記念弁当の全体写真を掲載します。ピンク色の部分、写真に向かって左側は、ワインらっきょうです。そして右側は赤かぶです。口直しの味覚もまた、牛肉の箸休めとしては最適のものであり、細部にまで注意が払われているところに好感が持てます。

 

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最後に、丸政さんのホームページから拝借した、特急あずさ誕生50周年記念弁当の画像を貼り付けておきます。そのうち削除されるはずなので、これも記録のうちです。

 

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丸政さん、中央東線の旅をいつも楽しいものにしてくれる駅弁の提供、本当にありがとうございます。今後も、食べたい駅弁がいくつかありますので、改めて小淵沢駅を訪問させていただいて、腹いっぱい、駅弁を堪能したいと思います!

(2016年10月19日、新宿駅で購入。1300円)