終売となった駅弁の記録 ~鉄宿別館~

既に販売が終了してしまった駅弁の記録を残します

栃木味めぐり弁当

栃木味めぐり弁当(宇都宮駅)・・・良くできた、栃木風味の幕の内弁当

 

宇都宮駅弁として、2016年時点で餃子めし弁当と共によく見かけるのが、この栃木味めぐり弁当です。宇都宮駅にはなかなか縁が無くて、宇都宮駅の松廼家さんの駅弁を買う機会が無いので、今回は大宮駅で見かけたのを良い事に、早速購入してきました。

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掛け紙を見ていると、駅員さんがイラストとして描かれています。栃木の味を表現するのに、なぜ鉄道員??と思ったのですが、なんでもJR宇都宮車掌区の車掌さんと松廼家さんが共同開発した駅弁のようで、それで上記のようなユニークなイラストになったのですね。

 

栃木味めぐり弁当を早速開けてみたところ

栃木味めぐり弁当を、楽しみに開封してみました。動画を見て頂くと分かる通り、詳細なお品書きが入っていて、見比べながら食べることができるのはとても親切です。栃木味めぐり弁当、要は栃木の味で固められた幕の内弁当と言ったところでしょうか。

 

【お品書き】

 

・椎茸と筍の炊き込みご飯 ・白飯 ・野菜の素揚げ(ナス、赤パプリカ、アスパラガス) ・エビ入り餃子饅頭のあんかけ ・豚肉の生姜焼き ・タンドリーチキン ・ヤシオ鱒の幽庵焼き ・ゆば煮 ・玉こんにゃく煮 ・南瓜サラダ ・ワイン風味らっきょう ・ゴボウ煮

 

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まず最初に目に飛び込んでくるのは、案外ゆばの存在感ですね。湯葉の煮物ではありますが、焼きが入れられていて、歯ごたえが複雑で豊かになります。続いて中央に配置されたゆめポークの生姜焼き。これは旨み豊富で、ご飯が進みます。添えられた野菜の色合いも見事です。

湯葉とゴボウ煮に隠れていますが、ピンク色をしたらっきょうも、なかなかの味わいでした。どうしてピンクなのかと思ったら、赤ワインで染まっているのですね。アルコール分は感じられず、口直しとしてとても優れていると感じました。

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ところで栃木と言えば餃子です。餃子めし弁当に本物の餃子が入っていなくてやや物足りない気持ちになりましたが、栃木味めぐり弁当では餃子饅頭と言う形で、餃子を期待する私たちの声にこたえてくれていますね。

ただし、歯ごたえは非常にモチモチしていてまさしく饅頭で、味は餃子なのですが、何かちょっと違うよなと言う気持ちにはなります。宇都宮の駅弁ならば、はやり王道の餃子でガツンと来てほしいなと感じます。

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なお、これ以外にユニークなお料理としては、いっこく野州鶏のタンドリーチキンでしょうか。駅弁でタンドリーチキンとは、面白いです。メキシカンな味付けの鶏肉なのに、このお弁当全体のバランスは全く崩していません。

タンドリーチキンと筍ごはんの組み合わせなども、特に違和感を感じないで食べていけるのは、実に新鮮な感覚になります。・・・栃木味めぐり弁当、なかなか侮れない駅弁と言えます。


(2016年5月6日、大宮駅で購入。1200円)