終売となった駅弁の記録 ~鉄宿別館~

既に販売が終了してしまった駅弁の記録を残します

シンガポールチキンライス弁当

シンガポールチキンライス弁当(東京駅)・・・期間限定の素晴らしい駅弁だった

2016年10月28日~11月6日までのたったの10日間だけ、東京駅の駅弁屋祭と新宿駅の駅弁屋頂の2店舗のみで販売された期間限定駅弁が、シンガポールチキンライス弁当です。

 

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今回はホテルテトラ赤羽に宿泊した際に、東京駅で購入してきました。全国でも東京駅は、「世界の駅弁」が売られている唯一の駅です

今回のシンガポールチキンライス弁当以外にも、ケバブ弁当、トルコ弁当、南仏風ブイヤベースごはん弁当、パリ・リヨン弁当、パリ幕の内弁当、台湾排骨弁当(ぱいくー弁当)などが有って、とても楽しいですね。(ケバブとトルコ、南仏風以外は販売終了)

シンガポールチキンライス弁当の外観です。掛け紙に、シンガポールの象徴のマーライオンが描かれています。日本とシンガポールの外交関係の樹立50周年記念駅弁なんですね。

 

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日本レストランの販売する駅弁ですが、今回は珍しく、子会社の日本ばし大増の製造ではありません。千葉県成田市シンガポール系企業、インフライトフーズという会社が作っていました。ちなみにこの会社、成田空港において機内食の製造を行っているようです。

下記、今回のシンガポールチキンライス弁当に関するチラシを貼り付けておきます。

 

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チラシによると、基本はシンガポールのお料理としながらも、一部に日本の味も取り入れているとの事で、購入してから中身を確認するのが非常に楽しみでした。まさに日本とシンガポールの友好を体現したような駅弁で、素晴らしいと思います。

 

素晴らしすぎる駅弁、定期的な販売を強く希望します

さて、大いに楽しみにして開封したシンガポールチキンライス弁当が、こちらです。開けた瞬間、これは美味そうだ!と喜びました。頻繁に駅弁を食べていると、どうしても内容が似通ってしまって、駅弁に対する新鮮な気持ちをつい忘れがちになります。

そういう意味で、シンガポールの食品など普段は全く味わうことがありませんから、こういうユニークな駅弁があると、とにかく新鮮な気分になれます。それだけでとても嬉しい。

 

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今回のシンガポールチキンライス弁当、メニューやら能書きやらもしっかりと説明されていて、作って売るだけになっておらず、その点も誠実で高評価です。掛け紙の裏側に掲載されているお品書きと、その説明文を載せておきましょう。

チキンライス・・・鶏ガラスープで炊き込んだご飯の上に、蒸し鶏、ブロッコリ、赤パプリカをトッピングしました。3種類のソースをお好みでつけてお召し上がりください。

との事で、この部分がこの駅弁のメインになります。アジアの出汁といったら鶏ガラで、そのスープの炊き込みご飯はとても美味しいです。そしてそのチキンにつけるのが、小容器に入った、左からジンジャーソース、チリソース、グレービー(甘辛醤油)です。

このチリソースが駅弁としてはあり得ないくらいの超絶激辛で、売り子さんは「辛いのでお気を付けください」と注意喚起していたのも納得の辛さでした。大人以外は絶対に食えません・笑。

そのチリソースも含めて、3種類のソースを絡めながらチキンを食べ、ご飯を食べると、まさしくそこはシンガポールといった面持ちになります。チキン自体がとても淡白なので、ソースをつけて楽しむのが良いでしょうね。

 

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次に、おかずです。下の写真の左上が、日本料理です。鮭の塩焼き、厚焼き玉子、花豆密煮、花レンコンです。激辛チリソースを味わうとマジで口の中が火を噴くので、厚焼き玉子の甘さがこれほど有り難いと思った事はありません。

左下は焼きそばです。「インドネシアでミーゴレンとして知られている焼そばは、シンガポールでも人気です。」と書かれていて、ほんのり甘めの味わいが最高です。チキンライスに合います。

 

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右側に写り、右上はピリ辛ピクルスです。「唐辛子のピリ辛感が楽しめるアジアンスタイルのピクルスです。」との事で、ニンジン、きゅうり、キャベツ、パイナップルのピクルスです。パイナップルのピクルスなんて、生まれて初めて食べました。とても気に入った。

右下は、ビーフサテピーナッツソース添えです。「ソテーした牛肉にピーナッツソースを添えた東南アジア料理らしい一品です。」との事です。割合あっさりした牛肉で、ピーナッツソースも変に甘い訳ではなく、ふだん口にしない不思議な味わいでした。こういうのも好きですね。

こういうおかずを賞味しながらも、ソースをつけながらチキンライスを頂くのは、幸福以外の何ものでもありませんね。一応、掛け紙に書かれているチキンライスの食べ方も、載せておきましょう。

 

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そして再び、シンガポールチキンライス弁当の全景を見てみます。あらゆる点でバランスが取れていて、ほぼ完ぺきに近い出来上がりではないでしょうか? こんなにも素晴らしい駅弁が、たったの10日間しか売られなかったなんて、もったいなさすぎます。

今後も定期的に売り出してくれたら嬉しいなあと思いながら、完食させていただきました。

 

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(2016年11月5日、東京駅で購入。1300円)