終売となった駅弁の記録 ~鉄宿別館~

既に販売が終了してしまった駅弁の記録を残します

長崎ぶらぶら弁当

長崎ぶらぶら弁当(長崎駅)・・・日本で唯一の、卓袱(しっぽく)料理の駅弁

長崎に来たら、やや値段は張りますが、長崎でしか食べられない郷土料理として、ぜひ卓袱(しっぽく)料理は食べておきたいところです。和と中華が歴史の中で上手に融合しており、日本人の口によく合う不思議な中華風の料理です。

 

そんな卓袱料理を、日本で唯一、駅弁として食すことができるのが、この長崎ぶらぶら弁当です。せっかく卓袱料理を食べられるのに、ネーミングが長崎ぶらぶらとは、よく分かりません・笑。私も購入するまで、まさか卓袱料理駅弁だとは気が付きませんでした。

f:id:tetsuyado:20191021195538g:plain

 

いちおう、掛け紙には「長崎名物お手軽卓袱」と書いてはあるのですが、目がそこにはいかないので、買って中身を開けて、そして掛け紙をじっくりと眺めていて、初めて気が付いた次第です。中身については、以下の動画でも紹介しています。

 

今回の長崎旅行では、この駅弁を製造した膳菜家さんの駅弁としては、やはり唯一のトルコライス駅弁であるトルコライス弁当のほか、長崎和牛網焼き弁当、ながさき鯨カツ弁当、ながさき鯨すき弁当、坂本屋角煮めし、などを購入しています。いずれも美味しくて、長崎は良い所です。

 

購入データ
購入場所
長崎駅構内のお土産物売り場、長崎名品蔵にて購入。
購入日時
2017年10月18日、午後3時半に購入。
価格
1030円(税込み)

ラベル表示

f:id:tetsuyado:20191021200222g:plain

ラベルと中身が一致しません。ピーマンなんて、どこにも無い・笑。

 

限られたリソースの中でなんとか努力した感じ、更に上を目指せる駅弁

その、長崎ぶらぶら弁当ですが、見ての通り、お手軽卓袱と銘打つ通りの中身になっています。掛け紙の雰囲気も含めて、もっとハッキリと卓袱料理と謳っても良いと思いますね。

f:id:tetsuyado:20191021200410g:plain

 

中身の具体的なメニューについては、細かいことが書かれていないので、その点も改善を期待したいですね。下の、豚の角煮のようなものは、すぐに分かるのですが・・・。本場の豚の角煮とあって、口の中でとろけるような感触の、甘辛で美味しい角煮でした。

f:id:tetsuyado:20191021200441g:plain

 

センターの部分は、(多分)アジの竜田揚げに海老チリ、そして魚介の練り物を揚げたものが入れられています。海老チリなどは割合とプリプリしていて美味しかったですね。

f:id:tetsuyado:20191021200505g:plain

 

鶏のから揚げに甘辛のたれを絡めたものに、なます、煮物などです。いずれも美味しく頂きました。煮物などはあっさりした味で、関東の醤油風味と違って素材の味が活かされていてとても美味しいですね。煮物の味があっさりしていると、鶏のから揚げを食べた時の旨みを、より感じられます。

f:id:tetsuyado:20191021200543g:plain

 

ザーサイや煮豆です。駅弁にザーサイが入っているのは、珍しいと思います。中華風のおかずには、通常の漬物よりもザーサイのほうが断然合うと思います。煮豆は、甘いものを食べたい人には、ちょうど良いかもしれません。三切れなので、持て余す事もないでしょう。

f:id:tetsuyado:20191021200610g:plain

 

ユニークなのは、ご飯です。俵飯が1つ入っているほかに、海苔巻きが1つ、いなり寿司が1つ、そして中華風のちまきが1つです。中華風のちまきにお寿司を合わせるなど、普通は思い浮かばない発想ではないでしょうか? まさに和洋折衷の卓袱料理風です。

f:id:tetsuyado:20191021200649g:plain

 

ちまきは、ごま油の香りが引き立って、鶏肉の旨みが十分に出ていて、とても美味しかったです。駅弁にちまきが入るケースも、他には多分無いと思います。

f:id:tetsuyado:20191021200721g:plain

 

食後は、杏仁豆腐があると嬉しいものの、それは贅沢というやつです。新鮮なオレンジが入れられているだけで、とても満足です。

f:id:tetsuyado:20191021200747g:plain

 

長崎ぶらぶら弁当を食べ終わった感想の第一は、「もっと注目されてしかるべき駅弁だな」でした。駅弁を作っているのがお惣菜屋さんなので、多少難しいところはあるかと思いますが、もう少々洗練して頂いて卓袱料理に近づけて頂くと、非常に目立つ駅弁になると思いました。

 

今でも満足しているからこそ、ついそのような要望を頭に浮かべてしまいます。長崎はこのような「良い駅弁」が多くて、とてもグルメな街です。2018年には再度、訪問をする予定なので、残りの美味しい駅弁を食べつくしたいと思います。