終売となった駅弁の記録 ~鉄宿別館~

既に販売が終了してしまった駅弁の記録を残します

焼きさば寿司

焼きさば寿司(出雲市駅)・・・何かが美味いぞと思ったら、なるほど!

出雲市駅には、駅弁が4つあります。名物の出雲そば弁当のほか、かに寿しが有名です。私もそれぞれ2回、食べました。それ以外には幕の内弁当があって、名前だけは聞いたことがある程度です。

 

しかし、私も今回、駅弁を買い求めるまで知らなかったのが、この焼きさば寿司です。出雲市駅の駅弁業者の黒崎さんに電話した時に、初めて存在を知ったほどです。

 

2016年9月4日、廃止予定の三江線に惜別乗車したのちに、終点の三次駅付近のホテルアルファーワンに宿泊した翌日の朝食として、頂きました。4日の朝に出雲市駅で買って5日の朝に食べるのですから、期限切れになります。でも、良い子は真似をしないでね。特に夏場とか。

f:id:tetsuyado:20191004123315g:plain

 

上の写真の通り、見た感じはけっこう地味です。「いずものさち(出雲の幸)」と書かれた紙切れが、挟んであるのみです。シールが貼られてしまっていますが、その下にはれっきとした駅弁マークも見えていて、駅弁としての誇りを感じさせてくれます。(鯖はノルウェー産ですけどね)


焼きさば寿司を開封してみると・・・


焼きさば寿司を開封してみたところが、下の写真です。鯖のお寿司としては、やや小ぶりです。朝食にピッタリの大きさですかね。お寿司を切るためのプラスチック製のフォークが入れてあって、親切ですね。

f:id:tetsuyado:20191004123414g:plain


焼き鯖の部分の拡大写真。駅弁の鯖寿司って、かなり鯖の厚みがあるものも多いのに、この出雲市駅の焼きさば寿司は、分厚くはありませんでした。ただ、僕は分厚いから好きというような事もないので、この分量で全く問題ありません。

f:id:tetsuyado:20191004123447g:plain

 

さて、賞味してみます。・・・うん、かなり美味かったですね。好みは分かれると思いますが、ここの鯖寿司は、脂分が過剰でなくて、ほどよい感じです。焼き加減も絶妙で、上手にできてます。

 

しかも、食べているうちに、「ん?単なる美味しさだけでなくて、何か別の味も加わって、複雑な味わいを感じるぞ」と思って、よーく見たところ、、、、

f:id:tetsuyado:20191004123534g:plain

 

目立たないように大葉が敷いてありました。なるほど!大葉と焼き鯖の相性は抜群です。適度な大きさの大葉なので、鯖の味わいを高めることに成功していますね。

 

私の地元の茨城県に、またべえ焼きさば寿司というのが有るのですが、あれなんか、鯖は超分厚くてすごいのに、鯖とご飯の間に生姜を大量に入れすぎて完全にアンバランスになってしまってるんですね。そういった失敗が出雲市駅の焼きさば寿司にはなくて、とにかく美味しいの一言でした。

f:id:tetsuyado:20191004123623g:plain

 

よく見ると、ご飯に胡麻も混ぜてある。胡麻も曲者で、入れすぎると胡麻の味が他を壊すので、気を付けねばなりません。今回の焼きさば寿司の胡麻の分量も最適であり、全体の味覚を高める役割を果たしていました。

 

という事で、出雲市駅の焼きさば寿司のレビューでした。山陰本線では、米子のさば寿司「吾左衛門酢鯖(ござえもんすしさば)」が非常に有名ではありますが、たまには出雲市駅の焼きさば寿司もご賞味あれ。


(2016年9月4日、出雲市駅で購入。800円。)