HIMITSUのロコモコ
HIMITSUのロコモコ(宇都宮駅)・・・説明書きが無いと、何が何だかサッパリ分からぬ
栃木県宇都宮駅で駅弁を販売してくださっている、松廼家(まつのや)さん。それなりに美味しい駅弁なのですが、どうもコンセプトが分かりにくいというか、ちょっと外しているような気がする駅弁を時折、売り出します。
このHIMITSUのロコモコもその1つで、見た目が一風変わっているのが面白くて購入してきましたが、改めて外観を見てみても、いったい何をしたいのか伝わってきません。
「うーん、何がイマイチなのかな???」と考えてみると、まずこのハワイアンな豚が何だか分かりません。そしてロコモコの駅弁を企画した意味が分かりません。HIMITSUとか書いてありますが、いったいどういう意味なのか分かりません。
要は、店頭で何が何だか分からない状態で購入する訳です。本来は宇都宮駅の駅弁ですが、今回私は東京駅の「駅弁屋祭」で買っていますので、その他沢山の個性あふれる駅弁の中に紛れ込むと、余計に「???」という感じが強くなります。
松廼家さんの駅弁では、餃子めしやダイジ飯などが、考えた割にはイマイチ感の強い駅弁でしたから、HIMITSUのロコモコも「よく分からないラインナップ」に加えられた駅弁という感じです。
想像しているよりもはるかに「ナチュラル系」の駅弁であった
いざ、ロコモコを開封してみます。開けてみると、思ったより美味しそうです。もっとはるかにチープな感じかと思ったら、ちょっと違いました。
で、何か違和感を感じるなと思ったら、ご飯が玄米ご飯でした。てっきり白ご飯かと思いましたが、駅弁の掛け紙をよく見ると、右下に「ごはんの部分は玄米炊き込みご飯です(コシヒカリ玄米、もち玄米、大豆を使用)」と書いてあります。
全く目立たない記述で、こんな部分まで読む人なんて、皆無だと思います。この玄米ご飯、非常に自然派な感じで、大豆まで入っていて、食べると優しい味わいがじんわりと口の中に広がる味覚でした。うん、美味しいなと。
メインのロコモコの卵の部分。この下にデミグラスソースのかかったハンバーグが入っているので、卵をどかします。
と、こんな感じ。このハンバーグも、一口食べて「おや??」と思いました。今度は掛け紙の表面を見ても、何も書いていません。一体何だろうと思って原材料のところを見てみると、「根菜ハンバーグ(ごぼう、レンコン入り)」と書いてあります。
めっちゃ女性が喜びそうなハンバーグです、これは。そして駅弁のタイトルのHIMITSUの意味は、このハンバーグに使われる豚肉が「日光HIMITSU豚」というブランド豚のようで、これまたどうしてブランド豚を使用したハンバーグを自然派テイストに製造するのか、全く意味が分かりませんでした・・・。だいたいこの駅弁、掛け紙に一切の説明書きがありませんからね。
でもこうしてオムレツ部分を割って、卵の黄身をHIMITSU豚の根菜ハンバーグに絡めて食べると、美味しいんですよ。そして更に玄米の炊き込みご飯を一緒に食べる訳で、そうしているとまるで、自然食レストランでランチを食べている気分になりました。
改めて、HIMITSUのロコモコの全体写真を眺めてみます。自然食レストラン風味なのに、どうしてこういうPOP過ぎる外観にしてしまったのでしょうか。繰り返しますけど、この自然食風味である点をしっかりとアピールしてくれたら、戸惑わずに購入できたのになあと思いました。
玄米ご飯と根菜ハンバーグ、目玉焼き風オムレツ以外には、茹でブロッコリー、茹で粗挽きソーセージ、人参煮、茹でインゲン、パプリカの素揚げなどが入っていて、洋食屋さんのランチと言った感じもします。
食べ終わると「美味しかった(^^♪」という感想ですが、やはり全体としてのコンセプトのバランスがとれておらず、その意味でちぐはぐな感じがしたのが重ね重ね残念です。
(2016年10月26日、東京駅で購入。1200円。)