松茸の釜飯
松茸の釜飯(美濃太田駅)・・・よくぞ生き残ってくれている素朴さ満載の駅弁
岐阜県の美濃太田駅。高山本線や太多線、長良川鉄道が集う交通の要衝ですが、すべて非電化のローカル線と言っても良いところで、まさかこんなところに時代の荒波を乗り越えて駅弁屋が孤軍奮闘することになるとは思いもしませんでした。
今回、ユニーク駅弁のちらし寿司ておけ(要予約)を入手するために美濃太田駅に立ち寄り、ちらし寿司ておけ以外に、予約が不要で通年販売している松茸の釜飯を購入しました。
下記は美濃太田駅の駅弁売り場です。幕の内弁当は今は売られていないようです。松茸は秋の味覚ですが、それを5月に購入するのは妙な気持ちだなと思いながらも、この駅弁屋さんを応援するつもりで購入しました。
それにしてもこの駅に30分ほど佇んでおりましたが、私以外は誰一人としてこの売り場に近寄ってきた人はおらず、本当に大丈夫なのか心配になります。写真に何となく写っているオッちゃんは、駅弁の立ち売りをされることもある有名な方であります。
(この駅弁売り場の営業時間を、念のために記録として撮っておきました。ただし16時まで松茸の釜飯が残っているとは考えにくいので、早めの購入をお勧めします。)
ちなみに美濃太田駅で駅弁を買って、すぐに自宅の埼玉に戻りました。したがって駅弁をリュックに入れて自宅までセルフデリバリーしまして、自宅で松茸の釜飯を頂いた次第です。
美味いとかそういうのを超越したのが、松茸の釜飯
では松茸の釜飯を開封してみましょう。松茸は今や超高級食材なので、季節に食べたとしても外国産でなおかつ味わいも飛んでしまっている事が多いです。それを通年で味わえるというのですから、松茸がマトモなわけがありません。単純に、残念な味わいなんだろうなと思いながら開封しました。
よく考えて見ると、松茸は秋の味覚なのに対して、春の味覚であるワラビも入っています。そう考えると季節感もめちゃくちゃですが、まあ良しとしましょう。
ちなみにお釜はプラスチック容器です。雰囲気が出ませんが、これは陶器製のお釜をゴミとして車内で捨てられるのを迷惑視したJR東海の要請であるというのが噂です。JR東海ならば、あり得る話しです・苦笑。
で、全く期待しないで食べた松茸の釜飯の味は、とにかく素朴で、今の時代にはこういう素朴さあふれる弁当は却って貴重だなと、不思議な感動と共に頂きました。
松茸、ワラビ、鶏肉、炊き込みご飯、すべてにおいて「思ったよりも美味しいな」と感じながら、しっかりと食べさせていただきました。もうなんか、駅弁売り場や駅弁の掛け紙の雰囲気も含めて、昭和時代の懐かしさがこみ上げる駅弁と言えば良いのでしょうかね。
食べるまでは、時代に取り残された感がありすぎて、もう今の時代に存在する意義は薄いのではないかなと思ってましたが、実際に完食してみると、なかなか気に入ってしまいました。
これと同じ感想は、後日、西武秩父駅の秩父釜めしを食べた時にも感じました。今の今まで残っているという事は、何かしら目に見えない理由があるようです。
(2016年5月19日、美濃太田駅で購入。1000円)
この駅弁を食べながら、・・・鉄道の見えるホテルならここ
もしも可能ならば、この駅弁を食べながらトレインビューホテルに宿泊しても良いでしょう。美濃太田駅には、シティホテル美濃加茂と、ホテルルートイン美濃加茂の2つのトレインビューホテルがあります。
遠くない将来、管理人は長良川鉄道の観光列車「ながら」に乗車しようと思っています。その時に、いずれかのホテルに泊まる予定です。
それ以外では、名古屋市の鉄道の見えるホテル、あるいは名古屋市を除く東海地方の鉄道の見えるホテルページを参考にして下さい。